各種ワクチンのご案内 ― 帯状疱疹・肺炎球菌・RSウイルスワクチン・渡航者向け ―
【1】帯状疱疹ワクチン
■帯状疱疹とは
水ぼうそうのウイルス(VZV)が体内に潜伏し、加齢・ストレス・疲労などで免疫が低下した時に再活性化して起こります。 50歳以上で急増し、強い痛みや帯状疱疹後神経痛(PHN)が長期間続くことが問題です。
■当医院で扱う帯状疱疹ワクチンは2種類あります
【A】生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン)
- 対象:50歳以上
- 1回接種、皮下注射
- 予防効果:50~60%程度、接種後3年時点で帯状疱疹後神経痛を60%程度減少させると報告されています。
- 効果持続 5年程度で追加接種が検討されます。
- 重度の免疫不全の方、免疫抑制治療を受けている方、妊婦の方、重い急性疾患にかかっている方は接種不可になります。
- 副反応
接種部位の腫れ・赤み・痛み:20~30% 微熱:5~10%
全身倦怠感:5%前後 まれに発疹(接種部位周囲の水疱):1%未満
重いアレルギー反応は極めてまれ。(0.0001%以下)
- 料金:8,800円(税込み)
【B】不活化ワクチン(シングリックス)
- 対象:50歳以上、および18歳以上の免疫低下者
- 2回接種(2か月間隔)
- 発症予防効果:90%以上で、帯状疱疹後神経痛の予防効果は90%以上とされています。
- 効果持続:10年以上
- 免疫低下があっても接種可能です。
- 副反応
接種部位の痛み:70~80% 腫れ・赤み:20~30% 筋肉痛:40~50%
倦怠感:30~40% 悪寒:20~30% 発熱(38℃以上):10~20%
日常生活に支障が出る倦怠感:10%前後
多くは 1~3日で自然軽快するとされています。
- 料金:22,000円 ×2回(税込み)
【2】肺炎球菌ワクチン
■肺炎球菌感染症とは
肺炎・菌血症・髄膜炎などを起こす細菌で、高齢者や持病のある方で重症化しやすい感染症です。
特に「侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)」は命に関わることがあります。
■当医院で扱う肺炎球菌ワクチンは3種類あります。
【A】ニューモバックス(PPSV23:23価)
- 対象:65歳以上の方(定期接種)
- 23種類の血清型をカバーしています。
- 重症化予防が中心になります。
- 効果持続は約5年であり以後再接種が望ましいです。
- 副反応
接種部位の痛み:30~40% 腫れ・赤み:20~30% 発熱:1~3%
倦怠感:数%程度
- 料金:8,250円(税込み)
(65歳の場合は自治体助成あり、3,500円)
【B】プレベナー20(PCV20価結合型)
- 対象:任意接種(全年齢)
- 結合型:免疫の質が高い
- 特に1型・4型・14型・19A型など重症化しやすい肺炎球菌の重要株をカバーしています。
- 基本的に1回接種で完了となります。
- 小児の定期接種で長年使われ安全性に実績があります。
- 副反応
接種部位の痛み:40~50% 腫れ・赤み:10~20% 発熱:5%前後
倦怠感:10%前後
- 料金:9,900円(税込み)
【C】キャップバックス(PCV21価結合型)
- 対象:任意接種(18歳以上)
- 20種類の肺炎球菌をカバー
- 重症リスクの高い血清型を多数含む
- 3型(重症肺炎で有名)
- 8型(IPDで頻度高い)
- 9N、12F、22F、33F など侵襲性代表株
- プレベナー同様結合型で重症化リスクの高い型をカバーしています。
- 基本的に1回接種で完了となります。
- 副反応
接種部位の痛み:40~60% 腫れ・赤み:10~20% 倦怠感:10~20%
頭痛:10~15% 発熱:5%前後
いずれも1~2日で軽快し、重い副反応はまれ。
- 料金:14,300円(税込み)
■定期接種と任意接種(選び方のガイド)
●65歳の定期接種が受けられる人
→ PPSV23(ニューモバックス)が自治体補助で安価に接種できます。
●65歳で定期接種を逃した人
→ 任意接種として
- ニューモバックス、プレベナー、キャップバックスのいずれかを自費で接種
●65歳未満でも接種が望ましい方
以下の“重症化リスクのある方”は 年齢に関係なく接種推奨されます。
- COPD(慢性閉塞性肺疾患) / 気管支喘息
- 心不全
- 糖尿病
- 慢性腎臓病
- 脾臓摘出後
- 免疫抑制薬での治療中
- 神経・筋疾患
【3】妊婦向けワクチン(2025年4月~定期接種予定)
◆RSウイルスワクチン(アブリスポ)
- 2025年4月から妊婦の方への定期接種化予定(妊娠27~36週)
- 妊婦の方が接種することで出生した赤ちゃんをRSウイルスから守る効果が高くなります。
- 欧米でも承認されており導入がすすんでいます。
- 接種回数:1回
- 料金:35,200円(税込み)
(定期の価格は未定)
2025年4月より、妊婦さん(妊娠24~36週)のアブリスポが公費で受けられる定期接種の予定となっています(詳細は未定)。赤ちゃんへ抗体が移行し、生後数カ月の重症RSV感染を予防できます。
※60歳以上の方はこれまで通り 任意接種(自費) です。
■ RSウイルスとは?
毎年流行するウイルスで、乳児・高齢者・基礎疾患のある方は肺炎や入院につながりやすい感染症です。
■ 接種対象・回数
- 妊婦:2025年4月~定期接種(1回)
- 60歳以上:任意接種(1回)
他ワクチン(インフル・肺炎球菌など)と同時接種も可能です。
■ 副反応
腕の痛み・だるさ・発熱など、一般的なワクチンと同程度とされています。
接種部位痛40~60% 頭痛10~20% 発熱5%未満
重い副反応はまれです。
■ ご相談ください
妊婦さんの接種タイミング、高齢者の必要性など、個別に説明します。
お気軽にご相談ください。
【4】渡航者向けワクチン
海外渡航では、行き先により必要なワクチンが大きく異なります。
当院では、以下のワクチンの相談・接種が可能です。
■主な渡航者向けワクチン
- A型肝炎
- B型肝炎
- 破傷風
- MMR(麻疹・風疹・おたふくかぜ)
- 日本脳炎
- 狂犬病(お取り寄せにお時間を要します)
- 腸チフス(お取り寄せにお時間を要します)
- 髄膜炎菌ワクチン(お取り寄せにお時間を要します)
こんな方はお気軽にご相談ください。
- 海外転勤
- 海外旅行
- 留学
- ボランティア活動(国際NGOなど)
- クルーズ旅行
→ 行き先・滞在期間・活動内容に応じて最適なワクチンを提案します。